二十四軒駅は、札幌の中心地大通駅まで地下鉄東西線でわずか9分、タクシーを利用しても1,550円程度と、とても地の利が良い割には、前後の地下鉄駅に比べてもマンション価格がリーズナブルなエリアとなっています。
但し、前後の駅である琴似駅や西28丁目駅に比べ、駅の利用者数(乗車人数)がかなり少ないため、買い物需要の少なさから、スーパーマーケットやドラッグストア・100円ショップなどの日常の買い物利便性が弱いといったデメリットもあります。
よく言えば落ち着いた過ごしやすい環境、悪く言えば快適に住むための利便性に欠けたエリアとも言えます。
そんな二十四軒駅について、買い物や交通の利便性を中心に、マンション探しを始めるのに適したエリアであるかどうかを簡便に判断できるよう、重要な詳細情報を収集してみました。
買い物や交通の利便性に対する優位性をどこに感じるかは人それぞれで異なりますので、例えば買い物であれば、スーパーマーケットなど日常の買い物店舗以外にもいくつかの情報を集めています。
交通の利便性
札幌中心部・終点駅までの地下鉄所要時間
大通駅まで9分、宮の沢駅まで7分、新さっぽろ駅まで28分です。
札幌中心部からのタクシー料金
大通駅から二十四軒駅まで両駅間の距離で1,550円前後です。
(道路状況や走行経路等で多くかかる場合もあります)
新千歳空港までの交通アクセス
地下鉄(新さっぽろ駅)からJR線(新札幌駅から快速エアポート・15分間隔)に乗り継ぎの場合「28分+乗換+28分=56分+乗換時間」、直行バスはありません。
他路線の複線利用可能駅(徒歩30分以内)
❶桑園駅(JR)まで21分(1.7km)
❷琴似駅(JR)まで22分(1.8km)
二十四軒駅とJR2駅どちらかとの中間に住居を構えれば、どちらにも10分ちょっとの距離となりますので、複線利用が可能なエリアとも言えますが、冬に駅まで10分も歩くのは、雪道に慣れた方で無いと辛いかもしれません(慣れれば大丈夫ですが)。
買い物の利便性
買い物の利便性を計るために、各駅にある買い物店舗を店舗名と駅からの距離について、以下の通り抽出してみました。
➀どの店舗をどの範囲まで抽出するのか?について、こんな店舗が近くにあったら便利ではないか!という業態に絞り、またその業態店舗の利用方に応じて駅からの範囲(距離・分数)について設定を変えてみました。
②店舗までの距離を駅からの直線距離で表記している場合は、徒歩の目安分数は通る経路や歩く速度によって変わりますが、大よその目安としては次の通りで見て下さい。
直線距離800m・・・徒歩約10~15分
直線距離560m・・・徒歩約7~10分
直線距離400m・・・徒歩約5~7分
直線距離280m・・・徒歩約4~5分
③店舗のデータは2018年8月時点です。その後の出退店により多少の変化はありますので、その時点での正確性についてはご注意ください。
スーパー・コンビニなど日常の買い物店舗
❶スーパーマーケット/駅から直線距離800m以内
すぐ近く まいばすけっと二十四軒1条5丁目店
420m C&Cキャロット本店
540m まいばすけっと二十四軒3条4丁目店
730m コープさっぽろ二十四軒店
❷コンビニエンスストア/駅から直線距離280m以内
セイコーマート1店舗、店舗ローソン1店舗
セブンイレブンとファミリーマートは、駅周辺にはありません。
❸ドラッグスストア/駅から直線距離560m以内
該当する店舗はありません
❹100円ショップ/駅から直線距離560m以内
該当する店舗はありません
家電・衣料品など非日常的な買い物店舗
❶ファッション・スポーツ系店舗/駅から直線距離400m以内
該当する店舗はありません
❷メガネ・コンタクト系店舗/駅から直線距離400m以内
該当する店舗はありません
❸家電量販店・PC系店舗/駅から直線距離800m以内
630m ヤマダ電機テックランド札幌琴似店
❹ホームセンター系店舗/駅から直線距離800m以内
該当する店舗はありません
❺家具・大型雑貨系店舗/駅から直線距離800m以内
該当する店舗はありません
ファミレス・ファストフード・カフェ店舗
❶ファミリーレストラン系店舗/駅から直線距離800m以内
520m ロイヤルホスト宮の森店
550m とんでん宮の森店
❷ファストフード系店舗/駅から直線距離400m以内
該当する店舗はありません
❸チェーン系カフェ店舗/駅から直線距離400m以内
該当する店舗はありません
ATM・スポーツジムなど生活に必要な施設
❶銀行・ATM店舗/駅から直線距離280m以内
110m 北洋銀行二十四軒ATMコーナー
120m 札幌二十四軒郵便局
❷スポーツジム店舗/駅から徒歩15分以内
該当する店舗はありません
❸チェーン系書店/駅から直線距離800m以内
580m 文教堂宮の森店
❹レンタルビデオ店/駅から直線距離800m以内
580m ゲオ文教堂宮の森店
駅の発展性
二十四軒駅の利用者数(2016年・1日平均乗車人員)は6,213人でした。
過去10年間の利用者数の推移は、2006年の4,981人から2011年には4,934人と、前半5年間の伸率は99.1%、後半の5年間で125.9%、10年間トータルでは124.7%でした。
地下鉄3路線全駅の平均は107.8%で、南北線16駅の平均は98.5%、東西線18駅の平均が113.1%、東豊線14駅は116.6%でした。
札幌市営地下鉄の全49駅(さっぽろ2路線・大通3路線を各1駅ずつとして)のうち利用者数(乗車人員)では41位で、10年間の伸率では7位となります。
利用者数が少ないこともあり、10年間の伸率は約125%にもなり、札幌市営地下鉄の全駅の中でもかなり上位の伸び率となりましたが、2011年までの5年間は伸び悩み、2012年以降の5年間で急拡大しているところは、地下鉄全体の傾向と同様です。
二十四軒駅での住居(マンション・アパート)探しのまとめ
駅周辺の店舗についてご覧いただいた通りで、二十四軒駅の住環境は、買い物や飲食・生活に関連した施設などが、あることはあるがかなり不足気味といった感じです。
札幌中心部までの距離だけは地下鉄で5駅・9分という利便性があるので、住むマンションは寝に帰るだけというスタイルの方であれば、おすすめできます。
買い物などは、勤務先の近くで全て済ませられる方や、マイカー利用中心の方など、特に自宅周辺徒歩圏内に利便性を求めない方であれば、住宅費用(賃貸料金・マンション購入)が割安であるというメリットだけを享受できます。
地下鉄でお隣の駅の琴似駅や西28丁目周辺には、スーパーマーケットやドラッグストアなどの日常の買い物に必要な店舗や、ATMや本屋・スポーツジムなどもありますので、1駅くらい移動して用を足すことが苦にならないという方にも、おすすめできそうです。
札幌市内の分譲マンション購入などが堅調に推移していることもあって、以前に比べて、利便性の高い人気エリアのマンション購入価格や賃貸マンション料金などが高騰化しています。
それでも東京に比べればはるかに安いとはいうものの、人気エリアの高騰ぶりは、かつてないほどに偏った異常な感じがしてきましたので、コストパフォーマンスを考えた場合、人気エリアを外して、二十四軒駅周辺でマンション探しをしてみるのも一考に値すると思われます。
但し、札幌市の場合、まだまだ人気エリアでも開発できる土地が余っている状況です。
再開発事業など街の活性化につながる展開は、まだまだ10年以上は札幌市中心部で行われますので、ますます人気エリアと郊外との差は開いていくことも想定できます。
そして再開発事業の中心は、札幌駅より東側のエリアに多くなっていますので、将来的に利便性が向上したり賑やかさが増してきたりすることでマンション価格が上昇するのは、この二十四軒駅の位置する西側エリアではあまり期待しない方が良さそうです。
将来的な伸び率を踏まえて、今のうちにマンションを購入しておこうという目論見であれば、東西線の東側エリアの方が良さそうです。
最後に、どの駅がマンション探しに適しているのか?今回の記事でご紹介した交通・買い物の利便性を中心に、札幌市営地下鉄線の46駅をランキング化した記事をご紹介します↓
今までに北海道移住に関する100以上の記事を書いてきました。気候・買い物・交通・スポーツ・メリット・デメリットなど様々な角度から、できる限り個人的主観のみでなく、データや他記事の意見も踏まえ、多くの方にできる限り正確にお伝えできるよ[…]