こんにちは。
地方への移住・北海道への移住で、少しでも失敗・後悔なく、心地よさを感じる計画を立てるためには、札幌移住がおすすめかな!?とブログにまとめている、えびさかです。
2018年は、日本全国で猛暑が続き、ついに東京や名古屋でも40度を超える記録的な年となっています。そんな中「日本一涼しい町」としてテレビでも紹介されているのが北海道釧路市です。
札幌も昨年に引き続き、7月に30度前後の暑い日が一週間以上続く現象が起きていて、夏だけ釧路に避暑するか!それとも、札幌を離れ釧路に引越ししてみるか?検討のし甲斐がありそうです。
そして、実は釧路は冬も積雪量が少ない&日照時間が多いというメリットがあります。
東京から引越しして数年、暑さ優しい夏と都会性&自然を併せ持つ街である札幌に、心地よさを感じてきましたが、北海道第2の移住先を検討しても良い頃かな?それを釧路で検討しても良いかも!?と、釧路を調べ、札幌と比較検討してみました。
気候と生活利便性に分けて調べまとめてみました。
気候/釧路と札幌を比較
※データ出典・参考元:気象庁ホームページより過去5年間(2013年~2017年)の月別データを利用
日の最高気温・最低気温の月平均(℃)/釧路vs札幌比較
最高気温 | 最低気温 | |||
札幌 | 釧路 | 札幌 | 釧路 | |
1月 | -0.8 | -0.4 | -6.6 | -10.6 |
2月 | 0.5 | 0.2 | -5.8 | -8.6 |
3月 | 4.9 | 3.6 | -1.7 | -3.7 |
4月 | 12.2 | 8.7 | 3.6 | 1.4 |
5月 | 19.0 | 13.9 | 9.6 | 6.0 |
6月 | 21.7 | 16.2 | 13.7 | 10.0 |
7月 | 26.6 | 21.1 | 18.6 | 14.9 |
8月 | 26.8 | 22.5 | 19.5 | 16.5 |
9月 | 22.9 | 20.3 | 14.7 | 12.8 |
10月 | 15.5 | 14.8 | 7.3 | 5.4 |
11月 | 8.4 | 8.6 | 1.3 | -0.1 |
12月 | 2.3 | 2.9 | -3.5 | -5.8 |
さすがに日本一涼しい町である釧路は、過去5年間の平均最高気温が7月21.1度・8月22.5度と夏は涼しいですね。そして、冬も11月~3月まで札幌と最高気温は同じくらいです(最低気温は2~4度程度低いですが)。
月の最高気温(℃)/釧路vs札幌比較
札幌 | 釧路 | |||
平均 | 18年 | 平均 | 18年 | |
1月 | 5.0 | 5.9 | 4.9 | 5.7 |
2月 | 7.9 | 4.4 | 6.0 | 4.5 |
3月 | 12.4 | 16.4 | 11.9 | 13.4 |
4月 | 21.6 | 24.5 | 16.8 | 15.5 |
5月 | 28.9 | 28.2 | 21.5 | 23.2 |
6月 | 29.7 | 30.7 | 22.3 | 22.6 |
7月 | 32.4 | 33.9 | 26.5 | 30.1 |
8月 | 31.9 | 32.5 | 28.9 | 30.1 |
9月 | 28.2 | 24.5 | ||
10月 | 23.0 | 20.2 | ||
11月 | 16.8 | 14.9 | ||
12月 | 10.7 | 10.0 |
※2018年の8月は、8月5日までの記録です。
各月の最高気温(5年間平均)を見ると、さすがの釧路も史上初の30度超えということが少しニュースになりましたが、過去5年間においても8月は29度近くまで上がったりしています。
7月としては特殊であったのでしょうが、たったの1日か2日、30度を越える日があっても、それほど大きな問題でもありませんね。
月の最低気温(℃)/釧路vs札幌比較
札幌 | 釧路 | |||
平均 | 18年 | 平均 | 18年 | |
1月 | -11.3 | -12.7 | -17.6 | -14.6 |
2月 | -11.5 | -11.1 | -16.4 | -16.9 |
3月 | -6.6 | -7.8 | -10.5 | -10.8 |
4月 | -1.2 | -0.3 | -2.6 | -2.4 |
5月 | 3.9 | 5.6 | 1.7 | 1.4 |
6月 | 9.6 | 7.2 | 5.6 | 4.2 |
7月 | 14.7 | 10.5 | 10.8 | 9 |
8月 | 14.3 | 18 | 11.9 | 14.9 |
9月 | 8.6 | 5.8 | ||
10月 | 1.5 | -1.5 | ||
11月 | -5.3 | -7.4 | ||
12月 | -8.0 | -12.7 |
※2018年の8月は、8月5日までの記録です。
各月の最低気温(5年平均)を見ると、7月8月でも10度近くまで下がる日があるということですから、半袖で身軽に出かけるという夏の快適性は低く、夕方または夜に帰る際の防寒着を用意する面倒さがあります。
冬もマイナス15度を下回る寒さになる日もあるので、夏も冬も最高気温より最低気温に注意する必要がありそうです。
日照時間&降水量/釧路vs札幌比較
日照時間 | 降水量 | |||
札幌 | 釧路 | 札幌 | 釧路 | |
1月 | 93 | 194 | 101 | 27 |
2月 | 102 | 179 | 87 | 39 |
3月 | 153 | 208 | 87 | 54 |
4月 | 195 | 193 | 71 | 101 |
5月 | 211 | 195 | 51 | 86 |
6月 | 178 | 123 | 102 | 146 |
7月 | 203 | 131 | 78 | 118 |
8月 | 178 | 116 | 178 | 182 |
9月 | 166 | 149 | 162 | 170 |
10月 | 144 | 199 | 109 | 119 |
11月 | 100 | 168 | 112 | 82 |
12月 | 79 | 173 | 132 | 74 |
日照時間と降雨量のうち、まず注目するべきは日照時間ですね。日照時間を札幌と比較する(札幌を100とする)と、釧路は6月69%・7月64%・8月65%・9月90%と、真夏の7月8月を中心に日照時間が不足がちになります。
次に降水量ですが、4月~7月は札幌の約1.5倍となりますが、この時期の札幌の降水量が少ないだけで、札幌の8月9月に比べれば少ないので、降水量そのものは大きな問題では無さそうです。
平均湿度&霧の日数/釧路vs札幌比較
平均湿度 | 霧の日数 | |||
札幌 | 釧路 | 札幌 | 釧路 | |
1月 | 68 | 67 | 0.0 | 0.6 |
2月 | 67 | 69 | 0.2 | 2.2 |
3月 | 66 | 73 | 0.0 | 5.8 |
4月 | 59 | 75 | 0.0 | 9.0 |
5月 | 63 | 79 | 0.2 | 10.2 |
6月 | 73 | 88 | 0.2 | 15.4 |
7月 | 73 | 89 | 0.0 | 17.0 |
8月 | 74 | 88 | 0.0 | 12.6 |
9月 | 70 | 84 | 0.0 | 8.4 |
10月 | 63 | 73 | 0.0 | 4.8 |
11月 | 66 | 71 | 0.2 | 2.6 |
12月 | 68 | 68 | 0.0 | 2.0 |
湿度と霧の日数に関しては、「日本一涼しい町」として最高気温が低いという優位性とは逆に、湿度の高さや霧の日数の多さは、夏としてはマイナス要素です。やはり、湿原で有名な釧路です。
いくら気温が低くても、晴天に恵まれなかったり湿度でジメジメしていると、「快適な夏」とは言い難い状況ですね。
降雪量合計(cm)/釧路vs札幌比較
札幌 | 釧路 | |
1月 | 121 | 24 |
2月 | 105 | 33 |
3月 | 74 | 34 |
4月 | 3 | 1 |
10月 | 1 | 0 |
11月 | 40 | 3 |
12月 | 126 | 21 |
降雪量は札幌より釧路の方が圧倒的に少ないですね。これなら雪かき重労働の心配も少なくて済みそうです。日照時間も札幌よりかなり長いので、夏よりも冬の方が、釧路市は札幌より優位性をもっているとも言えそうです。
生活環境(収支・利便性)/釧路vs札幌比較
※以下データ類の出典・参考元:「生活ガイド」「年収ガイド」
人口の比較(国勢調査・住民基本台帳)
札幌 | 釧路 | |
総人口/2015年(人) | 1,952,356 | 174,742 |
増減率(10年/15年) | 102.0% | 96.5% |
増減率(05年/10年) | 101.7% | 95.1% |
増減率(00年/05年) | 103.2% | 94.5% |
男女比/男性率 | 46.6% | 47.0% |
15歳未満比率 | 11.5% | 11.0% |
15~64歳比率 | 63.1% | 58.0% |
65歳以上比率 | 25.4% | 31.0% |
外国人(人) | 11,321 | 625 |
婚姻件数 | 10,495 | 809 |
〃 (千人当り) | 5.39 | 4.64 |
離婚件数 | 4096 | 415 |
〃 (千人当り) | 2.1 | 2.38 |
総人口は10倍以上の差がありますので比較のしようもありませんが、人口増減率においては、過去3回(5年おき)15年間、札幌市は増加し続け、釧路市は減少し続けています。婚姻・離婚においても札幌市の方が良い状態のようです。
可住地・公園面積/釧路vs札幌比較
札幌 | 釧路 | |
可住地面積 | 440.3㎢ | 293.2㎢ |
可住地人口密度(/㎢) | 4,434 | 596 |
都市公園数 | 2729 | 251 |
〃 /可住地面積㎢ | 6.2 | 0.9 |
都市公園面積(㎡) | 24,668,100 | 3,979,600 |
〃 /可住地面積㎢ | 56,026 | 13,573 |
公園の数も面積も、札幌市の方が大きく上回っています。釧路市は自然の宝庫なので、わざわざ都市公園を造る必要もないのでしょうね。
可住地面積は、この後の各データの分母として利用します。1㎢当りに何店舗分あるか?で、札幌と釧路を比較します。
家計に関するデータ類/釧路vs札幌比較
札幌 | 釧路 | |
平均年収 | 3,097,929円 | 2,739,918円 |
国民健康保険(年収400万円) | 339,083円 | 346,624円 |
ガス料金(22㎥使用時) | 4,871円 | 4,430円 |
水道料金(20㎥使用時) | 3,585円 | 3,225円 |
下水道料金(20㎥使用時) | 1,371円 | 4,421円 |
有料ゴミ袋代(1ℓ当り) | 2円 | 約2.6円 |
年収の低さと国民健康保険の高さが、札幌市のデメリットとして有名ですが、釧路市の方が更に条件は悪くなります。北海道内でも年収が札幌市よりもはるかに高い町村がありますが、市の中では、やはり札幌市が一番高く、釧路市はかなり低い方に入ります。
ガス・水道料金ともに札幌市の方が1割程度高いですが、下水道料金と有料ゴミ袋代は釧路市の方が高い、相対的には大した違いは無さそうです。
生活関連施設の店舗数/釧路vs札幌比較
店舗数 | /可住地㎢ | |||
札幌 | 釧路 | 札幌 | 釧路 | |
郵便局 | 238 | 39 | 0.54 | 0.13 |
スーパー | 277 | 33 | 0.63 | 0.11 |
コンビニ | 1099 | 99 | 2.50 | 0.34 |
ドラッグS | 226 | 24 | 0.51 | 0.08 |
100円S | 122 | 14 | 0.28 | 0.05 |
ファミレス | 94 | 4 | 0.21 | 0.01 |
ファストフード | 378 | 20 | 0.86 | 0.07 |
チェーン系カフェ | 82 | 5 | 0.19 | 0.02 |
コンビニエンスストアやドラッグストアは札幌駅~すすきの間の札幌市中心部にかなり集中して出店されているため、それ以外の札幌市住宅地と釧路市の比較において、市の総数同士では難しい。
しかし、スーパーマーケットや100円ショップは札幌中心部に集中出店はないため、札幌と釧路の単純比較がしやすい。
飲食系もファーストフードやチェーン系カフェは札幌中心部に集中している可能性があるが、ファミリーレストランはそうでないため、単純比較がしやすい。
そのスーパーマーケットでは、可住地面積㎢当り店舗数において約6倍の差がある。コンビニエンスストアは約7倍、ドラッグストアは約6倍と、スーパー同様に札幌が6倍近く面積当たりの出店が多いことが分かる。
つまりは買い物の利便性においては、札幌の方が圧倒的に高いということになる。
同様に飲食店では、ファミリーレストランが15倍、ファーストフードが12倍、チェーン系カフェが10倍で、更にその差が大きい。
さすがに元国有である郵便局は、その差(比較)が4倍に縮まる。
可住地であっても、人が住んでいない地域はあることから、単純に住居からの買い物・飲食の利便性を比較することはできないが、6倍以上もの差があれば、大よそ札幌の方が、かなり利便性が高いと言っても良いでしょう。
釧路vs苫小牧・帯広の比較
釧路と札幌とではあまりにも人口・都市機能に差がありすぎるため、釧路市をもう少し適切に計るために、釧路に人口がほぼ近い苫小牧市・帯広市と比較をしてみました。
(釧路市:174,742人、苫小牧市:172,737人、帯広市:169,327人)
釧路市 | 苫小牧市 | 帯広市 | |
可住地面積(㎢) | 293.2 | 197.0 | 382.2 |
可住地人口密度(/㎢) | 596 | 877 | 443 |
郵便局 | 39 | 24 | 34 |
〃 /可住地面積㎢ | 0.13 | 0.12 | 0.09 |
スーパーマーケット | 33 | 28 | 34 |
〃 /可住地面積㎢ | 0.11 | 0.14 | 0.09 |
コンビニエンスストア | 99 | 108 | 101 |
〃 /可住地面積㎢ | 0.34 | 0.55 | 0.26 |
ドラッグストア | 24 | 25 | 23 |
〃 /可住地面積㎢ | 0.08 | 0.13 | 0.06 |
100円ショップ | 14 | 12 | 12 |
〃 /可住地面積㎢ | 0.05 | 0.06 | 0.03 |
ファミリーレストラン | 4 | 9 | 3 |
〃 /可住地面積㎢ | 0.01 | 0.05 | 0.01 |
ファーストフード | 20 | 37 | 34 |
〃 /可住地面積㎢ | 0.07 | 0.19 | 0.09 |
チェーン系カフェ | 5 | 1 | 5 |
〃 /可住地面積㎢ | 0.02 | 0.01 | 0.01 |
郵便局以外は、大よそで苫小牧市>釧路市>帯広市となっています。
苫小牧市は、可住地面積が小さいということもありますが、新千歳空港や札幌市からも近いので、期待性も含めて、店舗展開が釧路市よりも優位に展開されているのではないでしょうか。
期待性という意味では、今後、新千歳空港から苫小牧への直通(乗り換え無し)が可能になることやカジノを含むIR=統合型リゾート施設の可能性において苫小牧が優位にあることなどからしても、苫小牧>釧路ですね。
まとめ/釧路は雪の少ない冬がメリット大!でも・・・
意外にも、気候を調べてみると、釧路の優位性は気温の低い夏よりも、雪の少ない冬にありました。
夏の釧路は日中の涼しさは良いが、夕方以降の冷え込みや日中の日照時間不足・湿度の高さ・霧の日の多さなど、デメリットも多いです。逆に日中の気温が上がらないと、海やプールといった夏の楽しみが無くなるので、どうでしょう?
夏は、札幌より釧路の方が良いとは言い難いというのが結論です。
逆に釧路の冬は、札幌と日中の気温は変わらず、日照時間はかなり長く、雪の降る量も少ないので、気候性においては、札幌よりも優位性があるのは夏よりも冬ではないか!!と感じています。
但し、防寒にもなる地下街の発達度やお買い物環境などを考えると、やはり札幌の冬の方が生活しやすいのではないでしょうか?札幌の雪かき問題は、雪かきの必要のないマンションに住めばよく、そのようなマンションは札幌に数多く存在しています。
また、買い物や飲食などの利便性や将来性などにおいて、釧路市より苫小牧市の方が高いと分かりました。
気候についての詳細比較をする必要性はありますが、北海道での札幌の次の移住先=第2ステップ候補としては、釧路市より苫小牧市の方が良さそうです。
しかし、釧路市も苫小牧市も、気候において札幌よりも大きな優位性があるとは認められなかったので、利便性に大きな差がある分、札幌市の心地よさには到底及ばないというのが結論です。
夏の一時的な酷暑も年間平均8~9日を我慢すればよいのです。逆に、釧路ではできない海・プール遊びが札幌のメリットと考えましょう。
今回もやはり、北海道移住を失敗・後悔しないためには、まずは札幌移住から始め、特に地下鉄沿線でマンション探しをすることをおすすめしますが、私を含めブログ記事の多くは、感覚的個人差があります。
大切なのはご自身が実際に心地よさを感じられるかどうか?ですから、現地視察をしっかりして、ご自身の感性で決めてみて下さいね。
以上、『日本一涼しい町・釧路』と札幌を比較してみた!でした。
【出典元】
気象庁ホームページ
https://www.jma.go.jp/
生活ガイド
https://www.seikatsu-guide.com/
年収ガイド
https://www.nenshuu.net/