2018年10月、札幌再開発事業の超目玉である「創世スクエア」がオープンしました。札幌生活における憩いの場でもあり、仕事場になる人もいるかもしれませんので、画像とともに詳細をまとめてみました。
実際には4月から地下の駐車場と駐輪場が、5月からは朝日新聞社などの企業がオフィス棟に入店していましたが、9月18日にHTBが移転し、ここから放送を開始しました。
そして、10月7日に札幌市民交流プラザの札幌文化芸術劇場(hitaru)、札幌文化芸術交流センター(SCARTS)、札幌市図書・情報館が開館したことで、創世スクエア全体のオープンという感じになりました。
《1》創世スクエアの全体構造
HTBまつりで配布されていたチラシが分かりやすいのでお借りしました。全体的な位置関係はこちらを参考にしてください。それぞれの写真や内容は後段でご説明します。
➀高層棟
創成川とは逆の時計台から進んだ道路から見た写真ですが、ピカピカに輝くビルが高層棟で、右側に黒っぽく見えるのが低層棟です。HTBの黄色いONちゃんもチラッと見えます。
●1~7階:北海道テレビ放送(HTB)本社
あの大泉洋さんが「俺のテレビ局だ!」と豪語するHTB、ちなみに「水曜どうでしょう」や「ハナタレナックス」「おにぎりあたためますか」など大泉洋さんが出演する深夜番組が、北海道に来れば見られます。
●9~26階:オフィス
朝日新聞社などが入居しています。詳細は割愛しますが、札幌市長が春先にHTBのテレビ番組で、創世スクエアのオフィススペースを案内しながら、札幌にはIT企業やコールセンターなどの需要が多いと言っていたので、そのような企業も入居しているのだと思われます。
何と言っても、札幌駅や大通駅から地下道でつながっていますので、雪の影響を受けずに通勤できる良い環境の職場が、また1つ増えたことは良いことです(地下に駐輪場もあるので、夏は自転車通勤も可能です)。
但し、札幌には札幌駅前地下歩行空間(チカホ)に直結している大型オフィスビルがいくつもありますし、札幌駅や大通駅からの利便性は、チカホ隣接ビルの方が良いので、創世スクエアが最高の立地ということではありません。
②低層棟(札幌市民交流プラザ)
創成川通りから見た創世スクエアの建物で、手前が低層棟、奥が高層棟です。
・地下1階:駐輪場(正式名称:北1西1地下自転車駐車場)
・1~2階:札幌市図書・情報館、SCARTS、カフェ・レストラン
・3階:クリエイティブスタジオ
・4~9階:札幌文化芸術劇場
※詳しくは、次の項目でご説明します。
《2》市民が利用できるスペース(低層棟)
➀札幌市図書・情報館
1階・2階にあり、平日は9:00~21:00、土日祝は10:00~18:00に開館、第2・4水曜日は休館です。
4万冊以上の図書や600種の雑誌、90種の新聞が閲覧可能ですが、貸し出しはしていませんので、行っても貸し出し中で見られないということがありません。
無料Wi-Fiや一部座席にコンセントを設置し、1階に約30席・2階に約150席の図書館・情報館ですが、カフェみたいなオシャレな空間となっています。
また、一部の席を予約できたり、会話がOKなスペースがあったり、MORIHIKOのコーヒーを持ち込みできたりと、今までの図書館とは違った新感覚の図書館です。
予約には、札幌市の図書館共通の貸出券があればOKです。30分・45分・60分・80分から利用したい時間が選べます。
この予約は外から事前にスマートフォンでも予約ができます。その場合、貸出券の他にパスワードを設定すれば簡単に予約できます。
②SCARTSモール
SCARTS全体が札幌の文化芸術を支え育てていく拠点として利用されるそうですが、SCARTSモールはチカホのように通路的な広場で、ここにいろんなイベントなどが開催されるようです。
③SCARTSコート
可動式パネルがあるオープンスペースで、展示会やミニコンサート・講演会など行われる予定です。オープン当初は「堀尾幸男 舞台美術展」が開催されていました。
④SCARTSスタジオ
講座やワークショップなどに利用できます。HTBまつりでは、HTB主催のいろんなイベントが催されていました。
⑤飲食店
・MORIHIKO.藝術劇場(café):1階
平日は8:00~22:00、土日祝は9:00~22:00の営業で、「ART BLEND」は1杯734円です。図書館の本を持ち込みOKなので、優雅な時間が持てそうです。
・restaurant DAFNE:2階
森彦カフェが運営するレストランです。営業時間 11:00~22:00(金・土・祝前日は~23:00)で、10月末まではオープン記念として特別ディナーコース(3,800円、子羊のダフネ風・パンナコッタとコーヒーアイスなど4品+森彦コーヒー)もあります。
⑥札幌文化芸術劇場
愛称は「hitaru(ヒタル)」で、低層棟の4階以上(9階まで)全てが、この劇場になります。
ニトリ文化ホールの後継施設として、北海道発の多面舞台を備える2,302席の劇場で、本格的なオペラやバレエ・コンサートなどの公演や学会などにも利用される予定だそうです。
⑦駐車場
創成川通り沿いから入り、北2条通りから出る駐車場が地下2階・3階にあります。
・正式名称 タイムズステーションさっぽろ創世スクエア
・利用時間 24時間
・利用台数 379台(そのうち時間貸しは313台)
・車両制限 全長5.0m、全幅1.9m、全高2.1m、重量2.5t
・利用料金 8:00~20:00は30分単位で200円、20:00~8:00は60分単位で100円、但し、駐車後24時間の最大料金は1,600円です。
※また、タイムズカーによるレンタカーとカーシェアリングのサービスもあります。
《3》市民が利用できるスペース(高層棟)
➀「HTB」北海道テレビ放送のエントランス
高層棟の1階~7階は「HTB」北海道テレビ放送が入居していますが、1階のエントランスは誰でも自由に入れます。
暴言と恨み節・自虐ネタがおもしろい大泉洋さんは「HTBが創世スクエアに入居できたのは俺のおかげだ!」と何度も言っています。
確かに、このHTBの顔とも言えるエントランスには、「水曜どうでしょう」に関する展示や、「水曜どうでしょう」でよく使われた南平岸の公園をモチーフとした休憩場所が設置されています。
②TULLY’S COFFEE
正式店舗名はTULLY’S COFFEE 札幌HTB創世スクエア店で、通常のタリーズのコーヒーなどの他に、この店舗限定のONちゃんパンケーキ(340円)も食べられます。
また、「水曜どうでしょう」やONちゃん関連のグッズなども販売していますが、その精算はTULLY’S COFFEEで行います。
③駐輪場
地下1階に駐輪場(正式名称:北1西1地下自転車駐車場)があります。
・利用時間 6:00~24:00(深夜0時)
・利用期間 4月~11月
・利用料金 当面は無料
・収容台数 767台
・注意事項 原動機付き自転車やオートバイの利用はできません。
また、自転車で駐輪場へ入る時は、下の写真のように外から入りますが、自転車を取りに行くときは、地下道から創世スクエアに入り駐輪場入口へ行くことができます。
④セブンイレブン
セブンーイレブン・ジャパン札幌地区事務所も、この創世スクエアのオフィス棟に転居したようですが、1階フロアにも店舗を構えています。
この店舗、コンビニ4社による入札形式でしたが、セブンイレブンが最高家賃で落札したそうです。
お店の中は、何か特別な仕様になっている訳ではなく、よくある、小さめのセブンイレブンといった感じです。
《4》大通から創世スクエアへのアクセス
地下鉄大通駅のコンコースやお隣のオーロラタウンから創世スクエア(と札幌市役所)へは、地下道が新たに造られました。実は、この地下通路は9月13日に、地震後ということもあって、ひっそりとオープンしたのです。
その通路の様子を大通側から順に写真で追っていきます。
まずは、大通からオーロラタウンを歩いていくと左手に創世スクエアへの通路があります。
左に曲がり、少し進むと右手に下りのエスカレーターが見えてきますので、このエスカレーターを降りていきます。
しばらく進むと、自動ドアが見えますので、この自動ドアを直進します。
もう少し進むと、右手に創世スクエアの入口が見えますので、ここを入ってください。
《5》創世スクエアの現状&経緯
4月に駐車場・駐輪場だけが先行してスタート
5月GW明けから、高層棟に朝日新聞北海道支社が移転し、その他のオフィスなども順次入居をスタート
9月13日:「西2丁目地下歩道」供用開始に伴い、札幌市営地下鉄大通駅と直結。
9月18日:高層棟に北海道テレビ放送(HTB)本社が移転[報道 25]。
10月7日:低層棟(札幌市民交流プラザ)の札幌文化芸術劇場(hitaru)、札幌文化芸術交流センター(SCARTS)、札幌市図書・情報館が開館
まとめ
2015年には更地であったのに、こんな巨大なビルが建ってオープンしてしまいました。私にとっては、時が経つのは早いものだと痛感させられる象徴的な建物です。
しかし、札幌の再開発は、これで終わりではなく、現在もサッポロファクトリーの近くや、新札幌の駅近くなど、複数の事業が進行中です。
また、札幌駅前の大規模開発も計画進行中で、北海道新幹線が札幌駅まで開通する2030年度頃には、どんな札幌市となっているのか楽しみです。
東京でも、渋谷がかなり変わっているようですが、東京では再開発できる場所(土地)が、だんだん限られてきますよね? しかし、札幌市は、まだまだ開発できる場所が、札幌市の中心・札幌駅から徒歩の圏内にいくらでも残っています。
今後も発展し続ける札幌、現在でも既にマンションなどが高騰し続けていますが、今後更に高騰する可能性もあります。既に、札幌中心部は札幌市民には手の届かない価格帯になってきていると言われています。
札幌移住をご検討中の方は、早めに決断した方が良さそうですが、長すぎた好景気も消費税増税やアメリカの景気など含め、そろそろ下降に入り始めるかもしれません。東京オリンピックや金融緩和ジャブジャブ策の終焉が1つの節目になるのかもしれません。
札幌の価値拡大による高騰化と、景気後退による価値の下落と、この辺りはよく見極める必要がありますね。ただ、待てば待つほど、札幌での心地よさを得る時間も減っていきますので、慎重かつ大胆にご検討くださいね。
以上、札幌再開発の最新版!『さっぽろ創世スクエア』2018年10月にオープン でした。