北海道にも梅雨があるの?蝦夷梅雨とは一体何?

札幌に梅雨が無いことをイメージできる青空と傘を合わせた風景

北海道には「梅雨」が無いということはかなり常識的な話だと思っていたのですが、札幌に移住して「蝦夷梅雨」と言う言葉を耳にしました。

確かに雨の日が続くこともあります。この「蝦夷梅雨」と「北海道には梅雨がない」と言われていることと矛盾しているのか?

そこで、蝦夷梅雨とは何かを含め、本州が梅雨の時期である6月7月は、北海道・札幌がどんな気候にあるのかを、調べまとめてみました。

これから移住(永住)先を決める方や、転勤などで札幌へ引越しされる方の参考になれば良いかなと思います。旅行や出張の方にもご一読の価値ありと思います。

※気象データの出典・参考元:気象庁ホームページ(気象庁のデータのうち2013年~2017年のデータを小数点以下四捨五入して、使用しています)

※他の季節も見たい方コチラ→ 『春の気候(札幌)まとめ』 『夏の気候(札幌)まとめ』 『秋の気候(札幌)まとめ』 『冬の気候(札幌)まとめ』
※12か月まとめて(月ごと)はコチラ→ 『12か月の気候(札幌)月毎まとめ』

日照時間データ

まずは、日本国内で梅雨と言われる頃前後の状況として、日照時間データを並べてみました(降雨量データですと、台風や例外的豪雨の影響などを受けやすいため、逆に雨の影響を受けていない時間を見てみることにしました)。

札幌の旬ごとの日照時間

月旬   13年 14年 15年 16年 17年
6月上旬  106  72  40  41  43
6月中旬  58   9   88  37  80
6月下旬  69  102    24  79  43
7月上旬  64  58  75  74  69
7月中旬  91  76  68  65  61
7月下旬  61  81  32  73  71

※同じ旬でも、6月中旬・下旬のように、年により大きな差がある部分もあります。

東京の旬ごとの日照時間

月旬  13年 14年 15年 16年 17年
6月上旬 67  47  57  59  65
6月中旬 17  73  35  54  64
6月下旬 40  23  45  27  30
7月上旬 64  36  10  57  71
7月中旬 58  47  81  43  77
7月下旬 42  94  91  44  41

※6月中旬・7月上旬のように、年により大きな差がある部分もあります。

札幌と東京の旬ごと日照時間の<差=札幌―東京>

月旬   13年 14年 15年 16年 17年
6月上旬  39    25  △17 △17   △23
6月中旬  41 △64   53 △17     16
6月下旬  30  79  △22    53   14
7月上旬   0    22   65   17  △3
7月中旬  33  29  △13  22   △16
7月下旬  18 △12  △59  28  31

年による差はありますが、6月下旬と7月上旬には、平均的に札幌の方が日照時間が多いことが分かります。

札幌と東京の旬ごと日照時間の<5年間平均とその差>

※差=札幌の5年間平均日照時間/東京の5年間平均日照時間

月旬      札幌  東京 差
6月上旬 60 59  102%
6月中旬 54 49  112%
6月下旬 63 33  193%
7月上旬 68 47  143%
7月中旬 72 61  118%
7月下旬 64 62  102%

札幌では、6月中旬に若干の日照時間減少が見られますが、基本的には各旬で大きな差は見られません。

東京では、6月上旬から↘中旬↘下旬↗7月上旬↗中旬の差がはっきりと出ており、6月下旬を中心に梅雨の影響を受けた日照時間の減少度合いが分かります。

札幌と東京の日照時間の推移の差から、東京では梅雨の影響を受け、札幌では受けていないということが分かります。

そして、その影響差が一番大きい6月下旬には、札幌と東京の日照時間差が、平均で約2倍もの差となります。但し、2015年のように梅雨時期のズレによう逆転現象が起きることもありえます。

蝦夷梅雨(えぞつゆ)

北海道には梅雨が無いということは、先ほどの日照時間データからも明らかですが、それでも6月中旬に、若干ではありますが日照時間が減少する傾向あることが分かりました。

本州に長雨を降らせる梅雨前線は、オホーツク海高気圧の勢力により、北海道まで伸びてくることができないことや、伸びてきたときには勢力が弱まっているため、「梅雨」と言えるほどの状況ではないということで、北海道には梅雨が無いということになります。

それでも、6月中旬~後半頃に北海道太平洋側で雨が多く降ったりすることが2週間くらい続く年があるようで、この現象が蝦夷梅雨と呼ばれています。

但し、毎年来る現象ではなく、来る時期も一定ではないため、気象庁が定義する「梅雨」には該当しないのだそうです。

まとめ(北海道移住を失敗・後悔しないために)

ときどき、台風が北海道に上陸することもあります。年によっては、蝦夷梅雨のように6月でもシトシトとした日が続くこともあります。

北海道・札幌でも雨の心配が無い訳ではなく、時には数日続くこともあります。あくまでも、本州の梅雨のような長期間はっきりと快晴を期待できないシーズンは無いということです。

ただ、過去5年間の平均データを見た通り、平均的には日照時間がたっぷりある日が多いということが分かりました。梅雨の6月下旬には、東京の2倍近くも日が差していることになります。

しかも最高気温は平均22.6度ですから、スカッと気持ちの良い日が多いということですね。

しつこいですが、あくまでも6月7月は東京よりもカラッとしていて、東京と比較すると不快感は少なく「心地よさ」を感じられやすいということですね。

北海道移住で少しでも失敗や後悔を少なくしたい場合は、札幌移住をおすすめします。雨よりも雪のことも考える必要がありますが、札幌は地下街が発達していたり、地下鉄の駅に直結している大型スーパーなども割と多いのでおすすめです。

以上、『北海道に梅雨?蝦夷梅雨とは?』札幌/北海道移住のまとめでした。

★北海道移住を検討中の方にオススメ記事↓
『札幌/北海道への移住メリット10・デメリット20』

【出典・参考元】
気象庁ホームページ
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php

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