札幌に移住して、春が来るのが待ち遠しくなりました。3月になっても、気温がなかなか上がらないどころか雪が降り積もることもあり、札幌の「春」はとても複雑なシーズンです。
そこで、北海道・札幌ならではの「春」について、各月各旬ごとに調べまとめてみました。札幌へ転勤や移住で引越しされる方だけでなく、北海道旅行で札幌観光にお越しの方にも参考になればと書き残します。
東京での春のイメージは、3月上旬から少しずつ暖かくなりはじめ、桜の開花情報が出はじめたと思っていたら、あっという間に3月下旬の暖かい桜シーズンがやってくるという感じでしょうか。
更に、4月中旬頃から日中は20度を超えはじめ、GWにはあっという間に25度くらいまで上昇しますね。暑すぎるGWも年によってはあったと記憶しています。
あっという間に春を迎える東京ですが、札幌はどうでしょうか?
※気象データの出典元:気象庁ホームページ(気象庁のデータのうち2013年~2017年のデータを使用、5年間の平均値を旬ごとに割り出し、使用しています)
※他の季節も見たい方コチラ→ 『夏の気候(札幌)まとめ』 『秋の気候(札幌)まとめ』 『冬の気候(札幌)まとめ』 『北海道の梅雨まとめ』
※12か月まとめて(月ごと)はコチラ→ 『12か月の気候(札幌)月毎まとめ』
※「桜」についてはコチラ→ 『桜(札幌)有名7選・穴場5選まとめ』
気象データ(最高気温~最低気温・日照時間・降雪量)
まずは、気象データを並べてみました。その日の最高気温と最低気温、1日の日の照っている時間、雪の降る量(高さ)ですが、過去5年間のデータを旬ごとに平均化しています(あくまでも平均であり、特殊な日も時にはあります)。
月旬 気温・最高~最低 日照h降雪cm
2月上旬 -0.5~-6.7度 36 36
2月中旬 0.9~-5.1 度 29 33
2月下旬 1.2~-5.6度 38 37
3月上旬 2.4~-3.5 度 35 38
3月中旬 5.1~-1.7度 50 17
3月下旬 7.1~-0.1度 68 19
4月上旬 10.0~2.2度 65 1
4月中旬 10.9~2.9度 58 2
4月下旬 15.6~5.8度 71 0
5月上旬 17.0~7.7度 68 0
5月中旬 18.2~9.2度 61 0
5月下旬 21.6~11.7度 82 0
旬ごとの状況
3月上旬
最高気温が氷点下であるという1月~2月上旬までの極寒からは上昇してきているものの、まだ2度程度であり、雪も1・2月と同じくらい降っています。
この日中2.4度~夜-3.5度の気温は実は厄介で、積もった雪が日中溶けて夜凍らせるため、歩道がツルツルの凍り道になりやすく、とても歩きにくい状態になります。
更に、車道は車の出す熱も加わり、多くの雪を溶かし、水たまりを発生させるため、車からの水撥ねと交差点を渡る時の大きな水たまりに注意をしなくてはなりません。
3月中旬
気温が5.1~-1.7度まで上がる以上に、日照時間50時間が嬉しくなってきます。冬は35時間前後、旬単位なのでほぼ10日で割れば、1日当たり3.5時間しかなかった日照が5時間に増えた、つまり4割くらい日の当たる時間が増えたということです。
雪の降る量も半分くらいに減ります。但し、降る量は減っても積もっていた雪は残っているので、水撥ねと水たまりへの注意は継続です。
3月下旬
気温7.1~-0.1度、日照68時間と更に陽気度がアップして来ますが、まだ最盛期の半分とは言え雪は降りますし、東京の真冬よりもまだ寒いシーズンです。
※3月~4月を通して、気温が上がってくるのですが、まだまだ東京の真冬並みです。加えて風もけっこう冷たく、路面はツルツルかベチャベチャで、1年の中でワーストなシーズンかもしれません。
4月上旬
気温10.0~2.2と、やっと東京の真冬並み、日本人の普通の真冬感覚まで上がってきます。また、やっと雪の降らない日が当たり前になってきます(時々は降りますが)。
しかし、テレビを付ければ桜の話題で賑わっている世の中を全く共感できませんし、まだまだ氷道が残っているところもあり、ツルツル路面対策用に撒かれていた黒い粒石が歩道に残っていて、あまり良い景観でもありません。
4月中旬
4月上旬と同じです。3月上旬から4月中旬までが、もしかしたら札幌の1年の中で、一番良く感じないシーズンかもしれません。
ただ、札幌地元民と移住民とで感じ方は違うかもしれません。最高気温10度は東京の真冬並みですから、移住民にとってはコート着用が必須ですが、札幌の特に若者たちはコートを脱いでいて、春の陽気にウキウキしているようです。
道路の雪と小石の残骸も、それが当たり前で育ってきた地元民と、そうでない移住民とでは、感じ方が違って当然ですね。
4月下旬
気温も15.6~5.8度まで上がってきました。東京の3月中旬並みです。日照も71時間と東京並みに戻りました。そして、雪が全く降らなくなります(異常気象時は別として)。
道路の雪も完全に消え、移住民にとっては、やっと春を感じることができるシーズンに入ります。
5月上旬
気温17.0~7.7度は、東京の3月下旬~4月上旬並みです。そうです、札幌にもやっと桜のシーズンが到来です!
北海道神宮や円山公園・中島公園など、札幌中心部から地下鉄で2~3駅・駅から徒歩数分の位置で桜が楽しめます。また、梅と桜を同時に楽しめたりもして、札幌ならではの春を満喫できるシーズンです。
5月中旬~下旬
5月中旬の気温が18.2~9.2度、5月下旬が21.6~11.7度と、日中の最高気温が20度を超え、夜の最低気温も10度以下にはならなくなります。
GWくらいまでは、まだ外出時にコートが手放せられません。日中は不要でも夜には必要になるからで、暖かさが嬉しくなる半面、コートを手に持ち歩く面倒くささもありました。
しかし、5月中下旬以降は厚手のコートは不要になり、身も心も軽くなります。
まとめ
同じ春を迎えるにしても、日本全国大多数の常識とは1ヶ月の時差があり、気温が上昇しても残った雪が厄介であったりと、関東以西とはかなり違う複雑な感覚の変化があります。
一番ウキウキするはずの3・4月が、実はけっこう厄介なシーズンであると感じるのは移住民だけかもしれませんが、移住・永住を考えられている方や転勤で引越しをされる予定の方、また旅行でお越しになる方に、参考になればと思います。
本気で北海道移住をご検討されていて、少しでも失敗や後悔をしたくない方は、1度、3月4月の北海道を旅行し体験してみることをおすすめします。もし寒いと思ったら、札幌の地下街も体験してみてください。札幌への移住なら、年間で良し悪しはあれど、失敗や後悔は少ないはずです。
以上、札幌の待ち遠しい春を3月上旬から5月下旬まで旬ごとに解説!についてでした。
【出典・参考元】
気象庁ホームページ
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php