6月の札幌は、最高気温が20℃を超える日が多くなり、ランニング・ゴルフなどのスポーツや、バーベキューなどのアウトドアが大いに楽しめ、行動が活発になる良いシーズンです。
特に、梅雨が無いと言われる北海道、YOSAKOIソーラン祭りなどのイベントも賑わう札幌は、本州以南の方々からは、とっても羨ましがられる旅行シーズンでもあります。
しかし、まだまだ夏に向けて気温が上昇していく途中のシーズンであるため、日々の気温が不安定である時季でもあります。
札幌と東京で最高気温が逆転する日も珍しくなく、時には北海道が日本全国で一番暑い地域になることもあります。
よって、同じ6月でも、本州が梅雨入りする前である上旬などは、北海道よりも本州の方が気候的に快適と言えるかもしれません。
更には、行動が活発になるのは人間だけでなく、自然界の動物たちも動き始め、時には人間を驚かせたり被害を与えたりもします。
そんな6月の札幌の服装に役立つ気候情報について、気温や日照・風などを中心に、日本全国各地との比較をしながらまとめてみました。
(札幌と北海道内各地域との比較については、別の記事でご紹介しています。最後の項目で、その記事をご紹介しています)
(北海道内の各地との比較については、別の記事があり、本記事の最後にリンク先をご紹介しています。)
※各気象データは、気象庁ホームページのデータ30年間分を参照し、独自に30年平均などを集計しております。
※30年間データとは、西暦1989年~2018年(平成1年~30年)のデータです。
自然の脅威やスポーツについても、最後の項目で少しのご案内と詳しく記した記事のご紹介もしています。
最高気温/6月の札幌と15都市
30年間平均
(℃) | 6月上旬 | 6月中旬 | 6月下旬 |
札幌 | 20.5 | 21.4 | 23.1 |
青森 | 21.0 | 21.8 | 23.3 |
秋田 | 22.6 | 23.7 | 24.5 |
仙台 | 22.1 | 22.8 | 24.0 |
東京 | 25.2 | 25.8 | 26.9 |
新潟 | 24.0 | 24.7 | 25.6 |
長野 | 25.2 | 26.2 | 26.7 |
名古屋 | 26.7 | 27.4 | 28.3 |
金沢 | 24.5 | 25.7 | 26.5 |
大阪 | 27.1 | 27.9 | 28.7 |
広島 | 26.5 | 27.4 | 27.7 |
松江 | 25.4 | 26.3 | 26.9 |
高知 | 26.2 | 27.1 | 27.8 |
福岡 | 26.2 | 27.2 | 27.9 |
鹿児島 | 26.7 | 27.4 | 28.4 |
那覇 | 28.5 | 29.6 | 31.3 |
梅雨もなく20℃~25℃平均である6月の札幌は、日本全国で一番札幌のメリットが感じられる季節です。
但し、表の札幌と東京の最高気温を比較してみると、それほど気温差が大きくないことが分かります。
1月2月頃に10℃もの差がありましたが、6月は1年間で一番北海道外との気温差が少なくなる時季で、東京と札幌の差は、6月下旬で3.8℃しかなく、気温が逆転する日も珍しくはありません。
また、日本全国で一番快適であろう北海道/札幌の最高気温ですが、それはあくまでも平均的な気温であって、真夏と真冬の気温もやってくる不安定な時季でもあるのです。
どんな感じかを測るために、最高気温の前日比がどれくらい変動するのか?その割合を出してみました(2010年~2019年の10年分)。
札幌6月の最高気温の変化(前日比)
7.5℃以上 | 0.7% |
5.0℃~7.5℃未満 | 9.4% |
2.5℃~5.0℃未満 | 15.7% |
0.0℃~2.5℃未満 | 25.8% |
▲0.1℃~▲2.5℃未満 | 24.1% |
▲2.5℃~▲5.0℃未満 | 15.1% |
▲5.0℃~▲7.5℃未満 | 5.7% |
▲7℃以下 | 3.7% |
前日との気温差を現したこの一覧を見る限りは、それほど不安定さが大きいとも感じられませんね。
(ちなみに、気温差の最高は、前日比プラス8.9℃とマイナス12.0℃です)
そこで、次に最高気温そのものの割合も一覧表にしてみました(2010年~2019年の10年分)。
札幌6月の最高気温の割合
割合 | ↑累計 | ↓累計 | |
30℃以上 | 2.7% | 100.0% | 2.7% |
27.5℃~30℃未満 | 8.0% | 97.3% | 10.7% |
25.0℃~27.5℃未満 | 16.3% | 89.3% | 27.0% |
22.5℃~25.0℃未満 | 18.0% | 73.0% | 45.0% |
20.0℃~22.5℃未満 | 22.7% | 55.0% | 67.7% |
17.5℃~20.0℃未満 | 17.3% | 32.3% | 85.0% |
15.0℃~17.5℃未満 | 10.7% | 15.0% | 95.7% |
15℃未満 | 4.3% | 4.3% | 100.0% |
最高気温が30℃以上の日が2.7%で15℃未満の日が4.3%あります。一番高かった日は33.7℃で、一番低かった日は11.5℃と、真夏と真冬が同じ6月に存在しています。
真冬とまではいかないまでも、6月に20℃未満となる日が累計も32.3%と3日に1回はあり、このような日はやはり肌寒く感じます。
ちなみに、実際に2018年に起きた真夏から真冬への10日間の気温変化をご覧ください。
6月4日 30.7℃
6月5日 28.7℃
6月6日 28.9℃
6月7日 26.9℃
6月8日 18.1℃
6月9日 14.3℃
6月10日 16.9℃
6月11日 16.5℃
6月12日 14.3℃
6月13日 11.5℃
1日で急激に変化する訳ではありませんが、10日間くらいかけて気候が真夏から真冬に変わってしまう最近の事例です。
(札幌では、11.5℃は真冬と言える気温ではありませんが、東京で言えば真冬によくある気温で、また北海道民にとってもさすがにこの時季の11.5℃は寒くて厳しいと感じるそうです。)
最低気温/6月の札幌と15都市
(℃) | 6月上旬 | 6月中旬 | 6月下旬 |
札幌 | 11.8 | 13.4 | 14.8 |
青森 | 12.4 | 14.1 | 15.4 |
秋田 | 14.3 | 16.0 | 17.3 |
仙台 | 14.6 | 16.1 | 17.4 |
東京 | 18.1 | 19.4 | 20.7 |
新潟 | 16.4 | 17.9 | 19.2 |
長野 | 14.1 | 16.2 | 17.8 |
名古屋 | 17.7 | 19.4 | 20.8 |
金沢 | 16.7 | 18.3 | 19.8 |
大阪 | 18.7 | 20.2 | 21.7 |
広島 | 18.0 | 19.7 | 21.4 |
松江 | 16.3 | 18.2 | 19.9 |
高知 | 17.9 | 19.8 | 21.4 |
福岡 | 18.7 | 20.2 | 21.7 |
鹿児島 | 19.6 | 21.2 | 22.8 |
那覇 | 23.9 | 25.1 | 26.6 |
日照率/6月の札幌と15都市
(%) | 6月上旬 | 6月中旬 | 6月下旬 |
札幌 | 41 | 38 | 40 |
青森 | 44 | 37 | 39 |
秋田 | 46 | 38 | 35 |
仙台 | 40 | 29 | 27 |
東京 | 37 | 26 | 23 |
新潟 | 49 | 39 | 32 |
長野 | 46 | 38 | 31 |
名古屋 | 43 | 35 | 28 |
金沢 | 45 | 37 | 27 |
大阪 | 42 | 36 | 29 |
広島 | 44 | 38 | 25 |
松江 | 43 | 38 | 27 |
高知 | 37 | 33 | 24 |
福岡 | 42 | 37 | 22 |
鹿児島 | 33 | 25 | 21 |
那覇 | 31 | 34 | 53 |
梅雨のない札幌ですが、日照率は本州や九州ほどの下がり方はしないものの、5月よりも下がります(7月よりは良いですが)。
日本全国的に発生している「梅雨」ほどまでには雨が多い長いという現象は起きないものの、北海道には「蝦夷梅雨」と呼ばれる小規模梅雨的な雨の日が多くなる現象はあります。
梅雨とは違い梅雨前線などの影響とは違った要素なのですが、詳しくは↓の記事をご覧ください。
北海道には「梅雨」が無いということはかなり常識的な話だと思っていたのですが、札幌に移住して「蝦夷梅雨」と言う言葉を耳にしました。確かに雨の日が続くこともあります。この「蝦夷梅雨」と「北海道には梅雨がない」と言われていることと矛盾して[…]
降水量/6月の札幌と15都市
(mm) | 6月上旬 | 6月中旬 | 6月下旬 |
札幌 | 17 | 24 | 20 |
青森 | 20 | 28 | 27 |
秋田 | 24 | 42 | 58 |
仙台 | 33 | 50 | 62 |
東京 | 41 | 65 | 56 |
新潟 | 17 | 37 | 67 |
長野 | 15 | 35 | 53 |
名古屋 | 41 | 67 | 79 |
金沢 | 24 | 50 | 90 |
大阪 | 35 | 67 | 84 |
広島 | 44 | 76 | 105 |
松江 | 30 | 47 | 87 |
高知 | 84 | 118 | 154 |
福岡 | 39 | 83 | 125 |
鹿児島 | 113 | 210 | 234 |
那覇 | 98 | 135 | 36 |
日照率が低下するのと同様に、降水量が5月よりも増えます。
但し、その後7月8月9月とより増えていきますので、やはり梅雨という現象でないようです。
「梅雨」のない北海道にも「秋雨」現象はあるのだと気象庁が認証していますので、9月に向けて降水量は増えるのでしょうね。
但し、他の地域に比べて降水量が少なく、日照率は高いので、本州での「秋雨」ほどのジトジト感はありません。
風速/6月の札幌と15都市
(m/s) | 6月上旬 | 6月中旬 | 6月下旬 |
札幌 | 3.4 | 3.4 | 3.1 |
青森 | 3.3 | 3.1 | 3.3 |
秋田 | 3.8 | 3.6 | 3.6 |
仙台 | 2.9 | 2.8 | 2.7 |
東京 | 3.1 | 3.0 | 2.9 |
新潟 | 3.0 | 2.9 | 2.9 |
長野 | 2.9 | 2.7 | 2.5 |
名古屋 | 2.9 | 2.8 | 2.6 |
金沢 | 3.0 | 3.3 | 3.4 |
大阪 | 2.8 | 2.8 | 2.7 |
広島 | 3.2 | 3.2 | 3.1 |
松江 | 3.0 | 3.1 | 3.4 |
高知 | 1.8 | 1.7 | 1.6 |
福岡 | 2.6 | 2.7 | 2.6 |
鹿児島 | 3.0 | 2.9 | 2.9 |
那覇 | 4.9 | 5.7 | 5.8 |
4月5月に比べれば風は弱まりますので、同じ気温が不安定な4月5月に比べると、風が弱い分、日々の変化による寒さの感じ方は少なくはなります。
6月札幌の服装・スポーツ他
6月札幌での「服装選び」
6月の札幌は、平均的な気温で見ると最高気温が20℃~25℃であり、日照率や降水量も本州九州などに比べて良い条件が揃っているので、とても羨ましい気候と言えます。
しかし、東京などからの観光旅行の場合、東京とそれほど気温が変わらず、雨の心配も東京より少なめなので良い時季と言えますが、油断をしていると、真夏の暑さと真冬の寒さが短期間でやってくるような不安定な時季でもありますので、注意が必要です。
普通であれば、本州の春・秋の服装程度で問題ありませんが、時には本州での12月頃の服装が必要となります。
最高気温の項目でデータをお付けした通り、27.5℃以上となる暑い日が約10%、15℃以下となる寒い日が約15%と、4日に1回の確率で夏か冬の気温がやってきます。
特に、最高気温が15℃以下の日は、夜には10℃を下回ってきますので要注意です。
最低気温が10℃を下回る日は、平均的には6月30日のうち3日程度なので、確率は1割程度です。
しかし、これも年によって大きく違います。
2010年 2日
2011年 3日
2012年 4日
2013年 1日
2014年 0日
2015年 3日
2016年 4日
2017年 7日
2018年 5日
2019年 1日
やっぱり、服装については天気予報をよく見てから決めることをおすすめします。
但し、6月下旬は10年100日のうち、たったの1日だけです。同じ6月でも上旬より下旬の方がかなり気温的な安心感があります。
6月札幌での「スポーツ」
梅雨が無い北海道ということで、6月7月にゴルフ旅行に訪れる方が多いですね。
札幌に移住すると、毎日でもゴルフができる素晴らしい環境ではありますが、プロゴルファーでも苦手にするようなデメリット的要素も北海道ゴルフにはあります。
ということで、札幌在住でのゴルフについて、メリットとデメリットをそれぞれまとめた記事を↓にご紹介します。
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6月札幌で気候以外の注意点
本当に良いシーズンを迎える6月の札幌ですが、大自然・北海道の中にある大都市であるが故の注意点もありますので、少しだけご紹介します。
6月の札幌の中心地では、カラスに要注意です。公園付近だけでなく、札幌市中心部の歩道や交差点でもです。
2019年の6月には、有名な観光地である時計台の近くの交差点で、カラスに襲撃され頭から流血してしまった方の映像が北海道ローカルテレビニュースでは大きな話題になりました。
また、さすがに札幌の中心地ではありませんが、環境の良い住宅地やアウトレットモールなどの商業施設が立ち並ぶ地域などでも「クマ」が何度も出て、大きな話題になりました。
これらのことについても詳細を記事にしています。
但し、1個1個の記事をご紹介すると長くなりますので、記事を集めたタグ:自然の脅威をご紹介します。
6月の北海道内各地の気候
今回のこの記事では、札幌市のことについてお伝えをしていますが、北海道内各地を周遊旅行する方などは、北海道内15地域の気候をご紹介した↓の記事をご覧いただくことも、最後におすすめします。
札幌の6月は気温が不安定なところがあるとお伝えしましたが、北海道内にはもっともっと不安定な地域がありますし、6月でもまだ最高気温が15℃くらいにしかならない地域もありますので。
6月上旬の北海道は、日中の最高気温が20℃を超える地域も増え、暖かく良い時季と言えるのですが、年によっては異常な高気温を記録してしまうこともある不安定な時季でもあります。札幌の最高気温は、4月上旬 9.2℃⇒4月中旬 11.6℃⇒4[…]
6月中旬の北海道は、本州が梅雨の時期に入りジメジメ高温の不快なシーズンに入るのに対し、梅雨が無いのはもちろんのこと、最高気温が20℃前後で過ごしやすいシーズンとなります。札幌の最高気温は、4月上旬9.2℃⇒4月中旬11.6℃⇒4月下[…]
6月下旬の北海道は、本州以南が梅雨真っただ中の中、梅雨はなく、最高気温が23℃前後・最低気温で15℃前後と、とても過ごしやすい気候です。札幌の最高気温は、2月下旬 1.7℃⇒3月下旬 6.4℃⇒4月下旬 14.4℃⇒5月下旬 19.[…]
以上、『6月の札幌での服装/気温・雪・日照・風速/全国15都市との比較付!』でした。